【教育情報】
語彙力・読解力の向上へ、塾の先生が家庭に望むことは?
https://s.resemom.jp/article/2024/09/09/78768.html
(ReseMom 一部抜粋・編集)
ウィザスのグループ会社であるSRJは2024年9月4日、「国語、読解力」をテーマとしたアンケート調査の結果を発表した。学習塾の先生が、語彙力・読解力向上のために家庭で取り組んでほしいことの1位は「言葉の意味を調べる習慣」であることがわかった。
「国語、読解力」をテーマとしたアンケート調査は、全国の学習塾の先生を対象に2023年9月から11月にかけてインターネットで実施した。有効回答数は334人。
生徒の語彙力について、89.8%の先生が「低下している」と回答した。読解力についても、82.0%の先生が低下を感じている。また、73.7%の先生が「教科書の内容量が増えている」と感じているようだ。実際に学習指導要領の改訂などにともない、わかりやすさや学びやすさが重視され、教科書の大判化やページ数増加が進んでいるという。
大学入試についても、93.3%の先生が「大学入試で出題される問題で、読む分量は増えている」と回答している。実際に多くの高校生が受験する「大学入学共通テスト」は、文章量が多い状況となっており、2024年度の国語の文章量は約2万4,135文字となっている。英語に関しても大学入試共通テスト開始以降毎年語数が増えており、2024年度は6,292語。20年前の2004年度(3,064語)と比べ2倍に増えている。
さらに、数学IAは、2006年度は1,479文字だったが、大学入学共通テストが開始された2021年度には7,376文字、2024年度は7,525文字と15年で約5倍に増えている。近年の試験では、知識を問う問題だけでなく、知識を活用した思考力が求められる傾向にあり、場面設定や会話文が多く出題され全体の文字数が多くなっているという。
最後に「語彙力や読解力を向上させるために家庭でしてほしいこと」を聞いたところ、1位「言葉の意味を調べる習慣をつける」68.3%、2位「日頃から読書をする」63.5%、3位「音読をする」53.3%、4位「家庭内でも正しい文章で会話をする」42.5% 、5位「演習量を増やす」23.7%となった。
学習塾側でももちろん語彙力・読解力向上に向けた取組みは行っているが、日常生活などで、わからない言葉があったら意味を調べる習慣や、動画だけでなく活字に触れる習慣、単語のみでの会話ではなく正しい文章で会話をするなど、意識してほしいと感じる先生が多いことがわかった。