昭島市にお住いの方々、いつもお世話になっております。
昭島市にある、個別指導塾 けいおう学院 中神南教室の尾作です。
第一話は開講当初に出会った生徒について、お話しします。
開講した2010年に中学一年生で入塾し、入試にも合格し卒塾もしてくださった生徒で、下のお子様も後に入塾し大変お世話になったご家庭のお子様です。今回の主人公は、上のお子様です。
上のお子様は学力的には決して大きな問題は無かったのですが、コミュニケーションで非常に困難を極めました。上の子は所謂、「寡黙児」。ちょっと専門的な言葉を使うと「緘黙症(かんもくしょう)」の疑いが極めてある子でした。具体的にどういう事かというと、家族やごく親しい友人の間で、限られた場面・場所でないと話をしてコミュニケーションが取れないという生徒を指します。
恐らく親御さんとしては、個別指導の学習塾ということと新規開講した塾だからこそ、人数が少なく周りを気にしなくて良い環境で勉強できると考え、中神南教室の門を叩いたのかもしれません。
保護者面談をした時にお母様から「寡黙児」のことを聞かされた時、今までそういった生徒の指導経験が私自身に無かった訳ではありませんが、正直言って「開講当初なのに指導が難しい生徒が来たな」と頭を抱えたのも事実です。ですが、この時にその生徒と仲の良い、後に中神南教室に多くの生徒を紹介してくれる生徒が同時期に入塾してくれた為、円滑に進めることができました。
話は逸れますが、彼が入塾していなかったら、今の中神南教室はないといっても過言ではありません。
そういった幸運もあり、改めて「緘黙症」の子どもとの接し方を勉強しました。こちらとしては生徒に質問を投げかけて答えてもらう【問答法】という指導法で進めたいのですが、筆談でそれを試みると逆に他の生徒との目に見える差別化になり気まずい事になるとも考え、質問の仕方を変えることで乗り越えようと試みました。
具体的にどう変えたかというと、質問の種類を「Yes・No」で答えられる様にしたのです。そうすれば、首を縦や横に振ってくれるだけでこちら側も理解度の確認が取れるからです。ただし、そういった性格やコミュニケーションであったりすると、自分の意見を上手に表現する事が難しく、記述式の問題に大変苦労は致しました。国語の問題ですと「○○字以上△△字以内で書け。」といった指示の問題が出題されたりもしますが、その子には字数制限は取っ払い、「何か正解と思うことを一言でよいから書いてごらん!」と誘導して徐々に実力を上げていきました。
そういったことや、ご本人も一生懸命に取り組んでくれたこともあり、高校入試は見事合格することが出来ました。
更に卒塾する際に、お母様からお礼になんと!【赤ワイン】を頂きました!
その日の夜に行きつけのBARにて周りのお客さんと共に空けたそのワインこと「受験勝利の美酒」は、格別の味だったのは言うまでもありません。
誤解をしていただきたくないのが、この話を通じて、決して「合格の見返り」を求めている訳ではございませんので悪しからず(笑)
今回はここまで!
第二話をお楽しみに!!